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関係会社間債権債務にかかる為替予約の連結上の取り扱い

 子会社に対する外貨建債権債務にかかる為替予約が期末時点であり、かつ振当処理を行っている場合、連結決算上はヘッジ対象となる取引が相殺消去されることから、為替予約/外貨建て債券債務を時価評価したうえで連結する必要があります。

 下記設例では日本の親会社が子会社から仕入(=期末時点で親会社が子会社に対して買掛金を計上)ているケースです。黄色の部分が連結決算上関係会社債権債務/取引高を消去後に残る部分ですが、連結全体で見れば銀行等に対する債権が2(=140円-138円)残るのみという経済的実体を表していることになります。

 なお、当該処理(振当処理から為替予約の時価評価処理への修正)を行った場合、有価証券報告書におけるデリバティブ注記において、「ヘッジ会計が適用されているデリバティブ取引」の区分から「ヘッジ会計が適用されていないデリバティブ取引」の区分に組替が必要です。個別財務諸表ベースの各社のレポーティングパッケージからの修正が必要となるため漏れないように留意しなければなりません。

333.連結会社間取引をヘッジ対象として、ヘッジ会計を適用した場合、親会社又は子会社の個別決算上は、両者に有効なヘッジ関係が成立していればヘッジ会計の適用が可能であるが、連結上、当該取引は内部取引として消去され、ヘッジ対象となるリスクも存在しないこととなる。したがって、この場合には、個別財務諸表上認識された繰延ヘッジ損益を連結上はヘッジ会計の適用がないものとして、連結決算手続において当期の純損益に振り戻す処理が必要となる。

以下略

金融商品会計に関する実務指針(会計制度委員会報告第14号)
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